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アンカー 1
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Fuzimura Sasame story 

出会い

主人公(真宮ひより)は入学式の新入生代表のスピーチで初めて藤村細(ささめ)のことを目にする。
入学してすぐに仲良くなった江夏よなかと同じクラスだということを彼女から聞くが、クラスが遠く学校生活の範囲が重ならないため、頭の良い男の子なんだなあという印象のみで数ヶ月が過ぎていく。

さらに数ヶ月経っても廊下ですれ違ったり登下校で背中を見かけたりするだけだが、彼を取り巻く環境は少しずつ変わっていた。


入学式のスピーチに選ばれたことから始まり、テストでずっと1位をキープしているだとか、次の生徒会副会長に内定だとか、先生からの信頼が厚いだとか、すごく親切だという評判だとか、よなかいわく実は顔が綺麗だとか、色々な評判が耳に入るようになっていた。直接話をしたことは無いが主人公の中で(藤村くんってすごい人だなあ)という感想が根付いていくのだった。

1年後、2年生になった主人公は相変わらず細と喋ることはなかった。単純に接点が無かったので。
今年は副会長として始業式でスピーチをする細を見た。今日は早く帰れる日だが先生の手伝いで居残ってから帰ろうとすると、掲示板の整理をしている細の姿を見つける。画鋲が足元に転がってきたので渡そうと思い、初めて声をかけることになった。「藤村くん、これ掲示板のかな」「!」なぜか驚いている彼。

「僕のこと、知っているんですか?」「え?」「(にこっ)いえ、何でもないです。画鋲ありがとうございます。気をつけて帰ってくださいね」
*
何てことのないキッカケだがこれ以降、ただ廊下ですれ違うだけだったのがちょっと話すようになったり、タイミングが合えば一緒に帰るようになるのだった。

*この時細はどうしようもなく舞い上がっていた!<スチル01>
「どうしよう…僕の名前、読んで貰えた…」
主人公は知る由も無いが、細はずっと前から主人公を見ていたのである!

仲良くなるにつれて

  *プレイヤー目線では細が主人公のことをもう既に好きなのでは?というのが垣間見えたが細がそれ以降舞い上がる描写が出ることはなく、次のステップまでスンッとした態度で主人公と接している、という状況


あの会話以降交流を重ねるうち、主人公は細のことが気になるようになる。好きになって欲しいな…という気持ちが生まれ、周りから見て細とお似合いと言われるような女の子になろう!という密かな目標ができ、勉強を前より頑張ったり、オシャレを気にするようになる。細からすでに好意を寄せられていることに気付いていない。

一方細は主人公をどんどん好きになるあまりポーカーフェイスが保てなくなりつつあり、
<素敵な優等生の面を壊したくない、ダメなところを見られたくない、主人公に嫌われたくない>
の気持ちで遠ざけようとしてしまう。そしてよそよそしい態度をある日突然とってしまい、しばらく学校生活で関わらないようになる。
嫌われるくらいなら…と細は思いつつも、主人公を遠くで見るだけで満足していた頃には戻れず、辛さで体調や勉強がダメダメになってしまう。熱を出して保健室で寝ていると、主人公がお見舞いに来る。熱で浮かされ、つい「貴女に自分の駄目なところを見せたくない」という気持ちを正直に吐露する。

<スチル02>
 

「熱を出して寝込むのは駄目なことなの?情けないことなの?

 藤村くんは私が熱を出したら幻滅する?」
「そんなことでしません!」
「私もだよ。だから、心配させて欲しいな…」


細は自分が脳内で主人公像を勝手に作り上げていたことに気付く。
実は主人公が細を入学式で知るより前に細と主人公は会っており、その時に彼は一目惚れをした。
その後ずっと想い続けているうちに<自分が主人公に優秀で完璧な姿を見せたい>が、いつしか<主人公が優秀で完璧な自分を求めている>にすりかわっていたのだ。
勝手にこじらせて捻じ曲げていた主人公像のプレッシャーから解かれ、目の前に居る主人公を見つめ直し、(あの時の優しさと変わらないんですね…)と改めて好きだと思うのだった。
この一件でカッコつけるのをある程度やめ、すました表情ばかりだったのが分かりやすく笑ったり照れたりする姿が見られるようになる。

小ネタ
・料理が苦手とか大食いチャレンジが趣味だとかが知れる。

・デートも苦手な場所を選択された場合は絶対行かなかったのが行けるようになるが、細が思うカッコ悪い部分を晒すたびにいちいち「嫌いになりました…?」「カッコ悪いですか…?」と聞いてくる。
・「そういえば藤村くんも三つ編してるよね」「ふふ、これはお守りというか願掛けで…」
・修学旅行で一緒に周るイベント有。主人公とお揃いのお守りやお土産を沢山買って嬉しがる細だった。「部屋の一番良く見える場所に飾ります、宝物にしますね」

告白まで

(両)片想いをしたまま3年生になった2人。努力の結果、学力も魅力も上がった主人公は周りから一目置かれるようになり、細も生徒会長に選ばれ日々活躍していた。
周りはこの2人は好きあっているのでは?お似合いでは?という認識だが、当人たちも(もしかして…)という期待はしつつも決定打がなく、見守っている周りがもだもだする状況になっている。

 

卒業式に向けて忙しい時期、最初の頃とは考えられないほど親しくなった主人公と細は一緒に居残り作業をしていた。お喋りは3年間の振り返りの話になり、主人公は掲示板での出会いに触れる。
「知ってるんですか?って言ってたけど、あの時点で有名だったし知らないわけないよ~ だって…」
一度も話したことがない1年生のときの細について、主人公が覚えているシーンをどんどん挙げていく。
「あと――…細くん?」「僕の頑張り、ちゃんと全部、報われていたんですね」


細は主人公との本当の初対面について思い出す。中学二年生の冬、この学園の説明会で。
色んなことは上手くいっているのに、自分にも周りにも興味が無くて、だから周りにも興味を持たれなかったあの頃。沢山の人の中に居る自分を見つけてくれた彼女がずっと忘れられなくて――その出来事を主人公が思い出すのはもう少し先である。


あんなことがあったね、こういうイベントもありましたね、とお互いが何かに向かって努力しているように見えた色んな出来事を話していると、自然と同じ疑問が口から出る。
「「どうしてそんなに頑張れたの?/頑張れたんですか?」」
「その、好きになってくれたら、嬉しいなって人が居て…」「……僕もです」
細は真っ直ぐに主人公を見つめる。
「貴女と出会ったあの日から、世界がキラキラして、本当に楽しくなったんです。

 ずっと、ありがとうって伝えたくて、最初はそれだけで良かったのに…

 もっと伝えたいことが出来て、その、――ずっと前から大好き、です!」

エピローグ

大学生になって図書館で課題をしている2人。最近の細は開き直り、主人公好き好きオーラを隠さなくなっていた。休憩時間に小さな声で喋る。高校生の頃は昔を振り返ることが多かったが、最近は未来の話をすることが多くなっていた。そういう時、主人公は2人でずっと一緒に居られたら良いなとぼんやり思っており、細も口には出さないが同じだった。
ただ細の未来のビジョンはかなーーーり先まで描かれていた。本当の本当の最後まで一緒に居られるように、主人公を幸せに出来るように、これからも色々頑張ろう!と、細はにこにこ笑顔の下で固く誓っているのであった。

「優しい優等生 × 主人公」

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